ユキドケです。
今回はいつもと趣向を変えてリーマンショックについて解説してみたいと思います。
目次
①住宅バブルを前提とした高利回り貸付
リーマンショックが起こった原因として言われているものの1つとして
「サブプライムローン」という物があります。
これは、
1.金融機関が返済能力の低い(無い)個人へ高金利で貸付を行う。(信用が無いので高金利になる)
2.他の通常ローンと組み合わせてリスクを分からなくさせた証券(CDO)を作り個人や企業に販売する。(格付け会社にAAAを付けさせる事で安全な資産を装ってました)
という流れで世の中に浸透していきました。
ここで気になるのは、なんで返済能力の無い個人に貸付したんだ?
返せなくなるに決まってるじゃん!!
バカなの?
という所だと思います。
実は当時のアメリカでは、1996年から2006年の10年間で住宅価格が2倍になる程の住宅バブルが起きていました。(ITバブル崩壊後の低金利政策によりお金が借りやすかった)
こうした状況だったので、仮に個人が返せなくなっても住宅が担保に入っていれば差し押さえて売却する事で資金が回収できるという考えがあったのです。
その上で高い金利を要求出来るので高金利の商品として投資家に売りつけやすくなる訳ですね。
変動金利にして初めの金利を少なくする事でお金を借りたい個人をかき集めると言う事もしていたので「サブプライムローン」はドンドン広がりました。
②サブプライムローンを対象にした保険
サブプライムローンは、通常のローンと組み合わせてリスクを分からなくさせていた訳ですが、中にはそのリスクに気がついて商売をしようとする人達がいました。
サブプライムローンが組み入れられた証券であるCDOに対して保険の様な役割をするCDS。
このCDSは、CDOを持っていなくても保険料さえ払えば入る事が出来たのでCDOの危険性に気がついた人達は、CDSに入る事で儲けを出しました。
ここで気になるは、CDSを作っていた会社です。
彼らはどうしてこんなリスクのある商品を作っていたのでしょうか?
答えは簡単です。
彼らは自分達にリスクが及ばないように準備をしていたのです。
どうやって?
実は保険料を受け取る権利と保険金を払う権利を他社に売っていたんです。
この権利を買った会社の名前は、AIGとリーマンブラザーズです。
ここでついにリーマンブラザーズが出てきました。
③不動産バブルの崩壊
不動産バブルが崩壊する事で「サブプライムローン」にも大きな影響が出ます。
なぜなら、不動産が値上がりしていたから個人がお金を返せなくても不動産を担保にしてお金を回収する事かできていた訳です。
それなのに不動産が値下がりしてしまったら返すあてが無くなってしまいます。
それでも、少しでも多くお金を回収する為に不動産を売ることになる訳ですがこの売りが不動産の値下がりを更に加速させる事になってしまうという悪循環に陥ります。
これで困るのは不動産と「サブプライムローン」の借り手だけではありません。
サブプライムローンを組み入れた証券であるCDOを買った投資家や会社は、元本が返ってきません。
そして、CDOを買った会社の業績が傾くとその会社の社債や株式を買っていた投資家や会社にも影響を及ぼします。
更に、CDOに対する保険金の支払い義務があるAIGとリーマンブラザーズには多くのお金が必要になってきます。
リーマンブラザーズは、自身でも投資を行っていたので売れる物は何でも売って資金を用意する事になります。
投資をする際の分析手法としてファンダメンタル分析とテクニカル分析がよく使われますが、仮にその両方が良好な企業だとしても売られる訳ですから市場は訳が分からないパニック相場になります。
そうして、何でも売ったリーマンブラザーズは政府に助けられる事も無く破産する事になります。
AIGは、政府の支援により何とか助かりました。
④金融システムの崩壊
不動産価格の急落
「サブプライムローン」が何処にどれだけ売られたか等のデータ不足
パニック売り
米国4位の規模を持っていた投資銀行(リーマンブラザーズ)の倒産
これらが連鎖的に起きた事により市場は何が信用できるのか分からなくなります。
現在の金融の仕組みは信用によって価値が決定しているのでこうなると金融システムは上手く働かなくなります。
こうした信用不安によって世の中の価値がドンドン減っていってしまった訳です。
最期に
ふぅ。
普段やらない事をしたので疲れました。
たまには、経済について調べるのも面白いですね。
おわり