PBR1倍割れ問題[画像で簡単に分かりやすく解説]

こんにちはユキドケです。

今回は、PBR1倍割れ問題について話をします。

 

最近は東京証券取引所がPBR1倍割れ企業に改善策の開示、実行を行うように指示を出しています。

しかし「そもそもPBR1倍割れってどういう状況?」という方も少なくないと思います。

 

そんな方に向けて作っています。

 

 

子会社化(買収)

PBRの話をする前に株式と企業買収の話から行います。

株式はその会社の所有権を分割したものになります。

また、株式を50%以上保有する事で会社を子会社化(買収)し自由にすることが出来ます。

 

更に保有率を高めて100%保有すると完全子会社化(完全買収)することが出来て会社の所有権を全て手に入れることが出来ます。
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時価総額

では次に買収時の金額の確認方法を見ていきます。

会社の値段(時価総額)は

株価の値段×発行済み株数

で求められます。
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同じ業種で大きい会社の株価が小さい会社の株価よりも低い事があるのは発行済み株数が多い事による部分もあります。

PBR(株価純資産倍率)

お待ちかねのPBRです。

PBRは会社の時価総額を純資産で割ったものになります。
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その性質上

PBRが1倍よりも大きい場合もっている資産よりも時価総額の方が大きい

PBRが1倍を割っている場合もっている資産よりも時価総額の方が小さい

です。f:id:Yukidoke:20230702230052j:image

株は将来性を折り込む

ここまでの話を聞いて

「何で買収額より資産が多いの?」

「買収後に資産売ったら儲かる?」

といった疑問が出てくると思います。

 

しかし、基本的には創業者等が多くの株式を保有しているので買収をするのは困難です。

という事は会社が存続する事を前提に株を買う事になります。

 

そうした際に問題になってくるのが将来性です。

会社が存続する事で

資産が増えるのか減るのか

という部分です。

 

株は将来性を見越して動いています。

ですので、将来の資産を予想して減っていそうであれば投資をしてくれません。
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また、相場は不確定要素を嫌います。

 

キチンと投資家とコミュニケーションをとって安心して資産を預けられる信頼性が無いといけません。

 

預けたお金を使って利益を増やし資産価値を高めて投資家の利益を生み出してくれる

そういった会社が投資家に求められています。

 

投資家軽視の姿勢や成長戦略を具体的に提示できないなどはもっての外です。

成長についてはスピード感も重要になってきます。

 

他の企業と比べて成長スピードが遅いのであれば株価の上昇も遅くなり投資家の資産の成長も遅くなります。

 

当然、早いに越したことはない訳です。