こんにちはユキドケです。
今回は、景気と金利とセクターローテーションについて話をします。
似たような考え方にクレジットサイクル(信用サイクル)があります。
こちらも同時に学ぶことでより景気について理解できる様になると思います。
相場の4状態
金融相場では4つの状態をローテーションしているといわれています。
その4つというのが
①業績相場(好況期)
景気が良くインフレが進行します。
大きなインフレが起こると中央銀行が金利を大きく増やして景気の引き締めを行います。
この時に株価もピークを迎えます。
②逆金融相場(後退期)
インフレにピークが来て株価が大きく落ちます。
③逆業績相場(不況期)
インフレがピークを迎えたことで中央銀行が金利を減らして金融緩和が始まります。
このタイミングで株価が底打ちします。
④金融相場(回復期)
金利が下がったことにより景気が回復します。
このタイミングでデフレのピークを付けます。
この4つの状態をぐるぐる回っているという考え方です。
セクターローテーション
先程は景気と金利に合わせて4つの状態が回っているという話をしました。
投資の世界ではこの4つの回転に合わせて投資対象を変える「セクターローテーション」という考え方があります。
「業績相場」では消費が活発になりドンドン消費されるので消費にかかわる株が好まれます。
製造業、素材、消費財関連株が良いとされています。
「逆金融相場」では景気と株価が下がるのでしっかりと利益の上がっている企業や安全通貨に投資します。
エネルギー関連株が良いとされています。
「逆業績相場」では相場が落ち続けて底打ちする所まで行きます。
ですのでディフェンス株が好まれます。
通信、ヘルスケア、生活必需品、公共株が良いとされています。
また、金利が下がり債券価格が上がるので
債券も良いとされています。
債券に関してはこちら
「金融相場」では景気が良くなり成長できる株に投資が好まれます。
ハイテク株が良いとされています。
この後金利が上がるので銀行系、株が上がるので金融系も良いとされています。
また、金利が低いので不動産も面白いと言われています。
中間反騰と中間反落
「逆金融相場」から「逆業績相場」へ移る時に今まで景気のネックになっていた金利が下がります。
これにより下落相場が一時的に反発します。
「金融相場」から「業績相場」へ移る時に今まで景気を後押ししていた金利が上がります。
これにより上昇相場が一時的に反落します。
新興国への影響
新興国は先進国の影響を大きく受けます。
景気が弱くなる「逆業績相場」では大きく混乱します。
逆に景気が強くなる「金融相場」では大きく回復します。
株の先行性
先程は相場の状態と投資対象について書いてきましたが、ここで難しいのが相場の先行性です。
基本的に株や債券は実体経済に対して先行して動きます。
株の場合、だいたい半年から1年程先行して動くといわれています。
その次に早いのが長期金利です。
この次にやっと来るのが実体経済。
こういった特徴がある為、株や長期金利は先走って行き過ぎたり景気が悪いのに上がりだしたりします。