こんにちはユキドケです。
今回は、国際収支の発展段階説について話をします。
国際収支の発展段階説
1950年代に経済学者のクローサーやキンドルバーガーによって提唱された国の成長と資金の流れを関連付けた説になります。
「未成熟な債務国」「成熟した債務国」「債務返済国」「未成熟な債権国」「成熟した債権国」「債権取り崩し国」の6つに別れます。
貿易・サービス収支
貿易収支は輸出入によってお金が国内に入ってきているか出ていっているのかを見れます。
サービス収支は運賃、旅行、保険、情報、特許使用料等によってお金が国内に入ってきているか出ていっているのかを見れます。
所得収支
雇用者報酬や投資収益によってお金が国内に入ってきているか出ていっているのかを見れます。
経常収支
モノやサービス、投資収益等によってお金が国内に入ってきているか出ていっているのかを見れます。
資本収支
資本の移転や投資等によってお金が国内に入ってきているか出ていっているのかを見れます。
対外純資産
国が海外で所有している資産から外国人が保有している国内の資産を引いたものです。
未成熟な債務国
経済発展の初めの段階です。
まだ、発展していないので資本は海外に頼っており同時に様々な物を輸入する必要がある状態です。
成熟した債務国
国内産業が発達して輸出が増加、貿易収支は黒字になります。
借金をして成長している段階です。
債務返済国
輸出がさらに増加して、経常黒字になります。
この黒字を使って借金の返済をしていく段階です。
未成熟な債権国
輸出は黒字のままキープされています。
同時に借金を返し終わったことで貯金や投資を出来るようになります。
成熟した債権国
賃金の上昇等により国外での価格競争力が低下します。
反面、資産からの所得が増えて所得収支が大きくなります。
債権取り崩し国
輸出が更に悪化して経常赤字になります。
資産所得だけでは赤字を埋めきれずに資産自体を切り崩していくことになります。