こんにちはユキドケです。
今回は、借金と経済の話をします。
借金の発生と消滅
まずは、借金について説明します。
企業や個人は銀行で借金を行うことが出来ます。
銀行側は、貸した金額に利子が上乗せされて帰ってくるので資金を増やすことが出来ます。
企業や個人側は、借金をすることで大きな金額の買い物や投資、ビジネスなどに使われたりいざという時の備えに資金を残す目的で借金をする事もあります。
借金をしている時は定期的に利子を払い続ける必要があります。
そして、借り手側が元金を返すことで借金は消滅します。
信用創造
現在の経済では借金はなくてはならない物になっています。
それは、信用創造によって実際の金額よりも大きな額のお金が動く事で今の世の中が成り立っている為です。
信用創造の仕組みは、上の画像にある様に準備金を用意しておく事でそれに準じた金額を誰かに貸し出すことが出来るという物です。
貸出と言っても今の時代は預金のデータに振込金額を入れるだけなんですけどね。
まあ、それはともかく上の画像では貸し出された人物が99万円そのまま貯金しているのでその資金で更に信用創造されています。
ここに対して、何で借金してまで貯金してるんだ?
と不思議に思う方もいますよね。
実際は、企業だとお金が必要になってから銀行に行ってもピンチの会社には貸してくれないのである程度調子がよく借りる事が出来る時に念の為に借りておくという事をしたりします。
ですが、そういった場合ばかりでもありませんよね。
では、借金が消費に使われた場合を見てみましょう。
貸し出した人が車を購入しましたね。
この場合は、彼の出費が他の人の収入になりその後更に貯金や消費に回っていってますね。
貯金された分は更に信用創造が行われ、消費に向かった分はまた誰かの収入になり新たな消費や貯金の元になります。
この様に所得が増える事で更に経済に影響を与えていくことを「経済波及効果」といいます。
今回の場合、所得は元々借金ですね。
誰かの借金により経済規模を大きく膨らませる事が出来る訳です。
しかし、景気が悪い局面では借金の返済が困難になり逆に消費が大きく減りやすくもなります。
ここは、注意が必要ですね。
景気がいい時は普段より良くて駄目な時はより駄目になるなら意味がないと思いましたか?
借金とは、上手に付き合うことで皆さんを豊かにします。
上の画像では、借金をして最新機材を買っています。
機材による生産性の向上で利益が増えたとしたら借金を返した後も高い生産性が維持されその後の彼の人生は大きく好転しますよね。
また、先程の経済波及効果で周りの人も豊かになります。
しかし、借金が世の中に増えてくると同時にインフレが発生します。
そうした場合は、金利(利子)を上げて新しく借金をしたい人を減らします。
そして、今度は借金が少なくなり経済が回らなくなってくると金利(利子)を下げて借金をしたい人を増やします。
経済は、こういった好景気と不景気を繰り返しています。
インフレやデフレについて知りたい方はこちら
金利の変化とその影響についてはこちら
政府の借金
先程は個人や企業の借金の話をしてきました。
国も基本的には、同じなのですが国の借金は中央銀行である日銀が買っています。
日銀は通貨発行権を持っているので円を発行することが出来ます。
その発行した円で国債(国の借金)を買っている訳です。
政府が破綻すると日銀も勿論大きな不利益を受けます。
なので、基本的には日本政府が破綻する事はありません。
政府の借金に関しては、現在の主流の考えと新しいMMT理論の考えとで大きく異なります。
主流の考えでは、個人や企業と同じように国の借金はきちんと日銀に返済して減らしていった方が良いという考えを持っています。
対してMMT理論の方は政府も日銀も同じ日本を管理する組織として考えます。
その上で日銀側は、通貨発行が出来るのだから政府から借金の返済が無くても困らない。
であれば、わざわざ景気を悪くしてまで借金返済しようとする必要ないよね。
といった考え方です。
この2つの理論は本場アメリカでいまでも熱い議論が交わされてどちらがいいのか競い合っている所です。
主流派経済学とMMTの違いについてはこちら
話を戻して、日銀と政府にはできる事が異なります。
日銀側は通貨の発行と債券や株式などのコントロールが出来ます。
政府側は公共事業や補助金や助成金などで国民に直接支払う事ができます。
出来る事が違うのでお互いに協力し合いながら日本を良くしていくのが大切です。