フリードリッヒ・リストの段階説[画像で簡単に分かりやすく解説]

こんにちはユキドケです。

今回は、フリードリヒ・リストの段階説について話をします。

この記事を見る前に経済学の流れを知っておくとより理解が深まります。

 

 

フリードリヒ・リストの段階説

当時、他国に先んじて産業革命をしたイギリスとの貿易でドイツへ安価な製品が大量輸入されました。

結果としてドイツの産業に打撃がありました。

そんな中、活躍したのがフリードリヒ・リストです。

 

彼の段階説では国の状態を5つに分類します。

①未開状態

人々が狩猟や採集によって生活し経済の発展がほとんどない状態です。

②牧畜状態

家畜の飼育が始まり定住生活を行うようになります。

物々交換はあるが市場経済は未発達です。

③農業状態

農業を始めることにより生産性が向上、人口も増えて市場経済が発達していきます

④農工状態

農業と工業が共存し、都市が発展します。

国内産業の保護や育成が必要になります。

⑤農工商状態

十分に工業力を持ち、国際競争力がある状態です。

 

フリードリヒ・リストは文明化し国力を強大化するのは国の義務であるとしています。

フリードリヒ・リストの発展説

5つの状態に分類した上で

未開状態と牧畜状態の場合は、自由貿易は有利だが

農業状態からそれ以上の状態を目指す場合、保護貿易をする必要があるとしています。

 

理由は工業化した他国の製品は安く大量生産される為、工業化が成し遂げられていない産業は競争で敗れてしまいます。

 

それを保護貿易で守り工業化し育てることで生産性が上がり海外の安い商品と戦えるようになります。

 

こうして、自国産業を十分に発展させて貿易相手と同じ段階まで国を発展させた後自由貿易を行う必要があるとしています。

フリードリヒ・リストの保護貿易

他の経済成長分類

国の発展とそれに伴う債務、債権の変化をみたいなら国際収支の発展段階説がオススメです。

国が近代化する流れをつかむ場合におすすめです。

生産者から消費者に到達する過程を重視したのがカール・ビュッヒャーの発展段階説です。

交換手段の変化による経済発展段階説についてはこちら

共産主義が想定する社会の変化を学びたいならマルクス経済学の段階説がオススメです。

産業革命による経済の分類を知りたい方はこちら

日本政府が考える社会の段階についてはこちら