こんにちはユキドケです。
今回は、スマイルカーブについて話をします。
スマイルカーブ
電子機器やアパレルなどで各事業プロセスごとの付加価値を並べた時にU字のスマイルになることからつけられました。
①研究、開発
②ブランド
③設計、デザイン
④製造、組立
の順で付加価値が低くなっていき
④製造、組立
⑤流通
⑦販売、アフター
の順で付加価値が高くなっていきます。
逆スマイルカーブと変化
日本では元々製造、組立の付加価値は高いとされていました。
製造、組立の付加価値が高く
他のプロセスの付加価値が少なかったことで逆スマイルカーブになっていたという人もいます。
しかし、時代が進むとコンテナ船の大型化により海上輸送のコストが大きく下がりグローバル化が進みます。
製造、組立を新興国で行えるようにして人件費を大きく減らします。
研究、開発に関してはニーズの多様化や高度化により重要性が増します。
販売、アフターやマーケティングに関しては
販売員の教育やアフターサービスによる差別化やデジタル化
マーケティング戦略の発展などを行うようになります。
グローバル化による製造、組立
先進国側は製造、組立を新興国で行うことで安く済ませたい半面
新興国側も先進国からの投資を呼び込むことによる経済発展を目論見ます。
新興国の発展について詳しく知りたい場合はこちら
新興国で製造するようになると先進国の製造業に対する報酬も減少します。
製造、組立は指定されたものを正確に作る仕事なので製品の差別化を図ることができないからです。
また、イノベーションが起きなくなりコモディティ化した市場は製造の効率化や価格競争をするようになるのでよりコストカットを求められます。
コモディティ化についてはこちら
そして、中国の場合は世界の工場ということで大量生産することによる規模の経済で更に安く提供します。
規模の経済を行うためには大規模な初期投資が必要になるので資金のない企業は真似できません。
また、投資資金を回収した後値下げを行うことで後発企業の投資資金回収を困難にし参入障壁を築くことができます。
規模の経済についてはこちら
差別化のできない商品で価格競争し独占するということは
不完全競争市場におけるベルトランモデルに近い状態です。
この状態は競争が激化し企業の利益が減っていくモデルなのであまり多くの企業は生き残れません。
不完全競争市場やベルトランモデルについてはこちら