こんにちはユキドケです。
今回は、物価連動国債について話をします。
債券について
まずは、通常の債券から解説します。
債券というのは国や会社の借金になります。
お金を借りて借りた期間利息を払う、そして期限が来た時にお金を返します。
次に債券の価格と利率の関係を見てみます。
基本的に支払われる利息(クーポン)は固定されています。
それに対して債券価格が上下することで利率が変動します。
クーポンが100(固定)
債券価格が1万の時は1%
価格が2万になると0.5%
といった感じです。
債券について詳しく知りたい方はこちら
物価連動国債
物価連動国債は、最後に返すことになる元本と定期的に払うクーポンがインフレに合わせて上下する債券です。
インフレが1%なら債券の返済元本も1%上昇し
元本に対する利率が固定されているのでクーポン側も1%増えます。
もちろん、物価連動国債にも市場で取引される取引価格がありその価格に対する利率も存在します。
また、市場で取引する時はインフレを除いた「実質価格」で表され
実際の売買時にインフレ分を加えて決済されます。
基本的に債券は新規に発行される国債の利率が高くなると高い方に乗り換えた方が得なため既存の債券が売られて価格が下がり金利が上がります。
逆に新規国債の利率が低くなると既存の債券が割安になるため買われて価格が上昇し金利が下がります。
これは物価連動国債にも影響があります。
物価連動国債の優位点
物価連動国債は、インフレ時に元本とクーポンが上昇します。
また、金利が低いと価格が高くなります。
この時期が最も有利になります。
景気サイクルでいうなら金融相場になります。
逆に金利が高くインフレが低くなる時は元本と取引価格両方が下がるため不利な期間です。
景気サイクルでいうと逆金融相場になります。
景気サイクルについて知りたい方はこちら
次は通常の債権に対する優位点について見ていきます。
金利については、両方の債券が下がる時に一緒に下り上がる時に一緒に上がるため重要なのはインフレ率になります。
しかし、このインフレ率は本来相場に織り込まれた上でバランスが取れるように価格が決定しています。
ポイントになるのは、この織り込まれたインフレ率から乖離する場合になります。
インフレ率が予想よりも大きい場合
通常債券よりも物価連動国債の方が優位性があります。
反対にインフレ率が予想よりも小さい場合
物価連動国債よりも通常債券の方が優位性があります。