こんにちはユキドケです。
今回は、「シンプルで合理的な人生設計」という本について話をします。
3つの資本と8つのパターン
この著者は資本を「社会資本」「人的資本」「金融資本」の3つに分類しています。
ロバートキヨサキの「金持ち父さん貧乏父さん」では、資産をお金が増えるモノ(株や不動産など)と定義していたので、その他にも「社会資本」や「人的資本」があるといっている訳ですね。
それぞれの特徴は、
社会資本:人的ネットワークの事で絆や愛情、友情での繋がりや共同体への所属等
人的資本:稼ぐ能力の事でマネタイズできれば容姿や趣味も含まれます
金融資本:金融市場に投じている資金
となります。
この3つが幸せの土台になるとしています。
この3つの資本の獲得状況で8つの状態に分かれます。
①超充:社会資本、人的資本、金融資本全てを兼ね揃えた人です。(様々な制約によりほとんどいない)
②マダム:働いてないけどお金(金融資本)や友達(社会資本)は沢山いるというタイプです。
③ソロリッチ:高い収入(人的資本)で資産形成(金融資本)に成功したが親しい人がいないというタイプです。
④リア充:仕事をがんばり(人的資本)友達関係(社会資本)も充実しているというタイプです。
⑤孤独な金持ち:仕事をせず親しい人もいないがお金だけは持っている(金融資本)タイプです。
⑥ソロ充:収入は多い(人的資本)が貯蓄も友達もいないというタイプです。
⑦プア充:貯蓄、収入が共に低いが親しい人が多い(社会資本)というタイプです。
⑧貧困:社会資本、人的資本、金融資本全てを持っていない人です。
資源制約
3つの資産があることは説明しましたが全てを揃えることは困難です。
というのも「お金」「時間」というリソースが有限だからです。
なのでこの2つの資源をどの様に配分するかが重要になります。
また、忘れてはならないのが健康です。
この本では
毎日25分の散歩と
週150分の中強度もしくは
週75分の高強度の有酸素運動が必要。
そして、8時間の睡眠も重要だとしています。
他にも食事や歯磨きなどの必要な時間を除いたモノが自由に使える「時間」リソースになります。
資本とバイアス
次に資本と合理性を見てみます。
金融資本:金融資本は金融市場に資本を投じる為合理的な部分が大きいです。
人的資本:人的資本は労働市場を選ぶ際に金銭だけでなくやりがいや社会的評価なども考慮される為合理的でない部分もそれなりにあります。
社会資本:友人関係や恋人関係などは基本的に経済的合理性とは切り離されている為合理的な部分は少ないです。
これら合理的な部分も様々なバイアスによって合理的判断が出来なくなってしまうことがあります。
では、バイアス(偏り)を見つけて修正すればいいかというとそうはいきません。
バイアスの量が膨大だからです。
このブログでも以前にバイアスを調べてみたことがありましたが確かにたくさんありました。
この膨大なバイアスについては有限の資源を何に使うか事前に優先順位をつけて低いモノは無視をするか定型化して簡単に意思決定できるようにする。
そして、優先順位の高いモノのバイアスだけを処理しましょう。
金融資本と3つの軸
金融資本には3つの重要な軸があります。
コスパ:投下した費用に対するパフォーマンス
タイパ:投下した時間に対するパフォーマンス
リスパ:とったリスクに対するパフォーマンス
です。
本書ではこの3つを併せ持つ投資は幅広い銘柄に分散投資できるインデックス投資だとしています。
S&P500(米国分散)やオールカントリー(全世界分散)などへの積立ですね。
NISAなどの税制優遇も使うとなお良いです。
詳しくは上の記事をみてもらうと詳しく説明しています。
しかし実際は
個別株の方が儲かるとか
リスクリターン重視のリスクパリティ戦略なんてものもあります。
これに関しては
良い個別株がインデックス投資を上回る成績を出したり
リスクパリティ戦略で割の良い投資をするには
それなりの知識と分析が必要で時間がかかります。
それに対して積立設定をして放置でいいインデックス投資はタイパが圧倒的で
リターンは、市場平均
リスクは広く資産を分散させることで低下させています。
ということで個人的にもインデックス投資は万人にオススメしやすい良い投資だと思っています。
人的資本のマネタイズ
この本では今後は自身の「好きなこと」「得意なこと」をマネタイズしてお金に変える能力が重要としています。
また、強力なライバルがいる場合は市場をずらしてサブジャンルにいくことも重要です。
音楽でいえば
音楽全体で1位をとったり
メインジャンルのポップスで1位を取るのは難しいので
グランジやテクノといった別ジャンルや
テクノの中のサブジャンルである
ハウスやトランス
といったように勝てる市場にずれていく訳です。
社会資本の影響
本書では、人との関係を深いものから浅いものまで様々あるとしています。
貨幣空間(1500人程度)
お金で繋がっている関係です。
コンビニ店員や会ったこともない工場労働者なども含まれます。
政治空間(150人程度)
顔と名前が一致するがひととなりは理解していない程度の関係です。
人間が認知できる上限の数はこの150人ともいわれています。
友情空間(50人程度)
顔と名前だけでなく性格(キャラクター性)まで認知している関係です。
また、この中の15人程は「シンパシーグループ」という困った時に助けてくれたり感情を分かち合う関係だとしています。
愛情空間(5人程度)
お互いに助け合い、支え合う関係です。
役割分担ができチームを作るのに適した人数としています。
中核(1.5人程度)
最も親しい関係です。
恋人や夫婦のような関係です。
男性は1人、女性は恋人以外に1人親友のような関係をもつとしています。
平均して1.5人ということになります。
この友人関係で最も重要なのは、愛情空間の5人です。
この5人はお互いに影響を与え合い似てくるとしています。
なのでこの5人を素晴らしい人達にすると自身にも良い影響があり良くない人達だと良くない影響を受けてしまうとしています。